ジオン公国軍は戦いに勝利した。
地球圏のすべてが、ギレン・ザビの独裁体制に
組み込まれ、優良人種による地球圏支配が
現実のものとなったのである。
ギレンの強権的な支配の下、
地球からの強制移民は実行に移され、
人類の中心は宇宙へと移ったのである。
それは、一人の独裁者によって成し遂げられた
偉業であると同時に、ギレンという類い希なる
天才によってのみ、維持可能な平和だったのである。
果たして、ギレンという偉大な指導者を
失ったとしても、
人類は地球への回帰という愚かな行為に
後戻りすることはないのだろうか?
多くの人命を奪った戦乱の時代が、
再び地球圏に訪れるのではないか?
だが、このような不安は、いつの時代も、
人類と共にあったのである。
宇宙という新たな環境に住みかを移した人類は、
また、新たな不安と戦い続けねばならない。
いつの日か訪れる、
争いのない時代を手に入れるために。


